三浦半島の遺構

 三浦半島には戦争遺構がたくさんあります。今日はあまり天気が良くないけど、せっかくの休日なのでBRONCOで遺構を訪ねてみようと思って、10時すぎに出発しました。

 三浦半島の台地の中央あたり、三浦市最高峰にして神奈川県一標高が低い「山」として認定(?)されている、岩堂山を目指します。途中、通研通りを海に向けて走っていた時、ふと武山の砲台跡への登り口を通り過ぎて、ちょっとUターンして寄ってみることにしました。ここは昔、やまみちMTBをやっていた時、何度か登ったことがあります。

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 しばらくは砂利道で走りやすかったけど、すぐに水っぽくなってきました。三浦半島の山によく見られる、粘土質のゴロタ石と泥土のちょっとしたガレ場もあり、これが超滑りやすい。36年ぶりリターンライダーにはちょっとヤバそうになってきました。フロントでは安全なラインを外さないように、リアはズリッと横滑りにいつでも対応できるように腰を構えながら、でもそういうところでは写真を撮る余裕もなく、慎重にセカンドギアで低回転走行です。

 ようやく三浦富士と武山をつなぐ尾根道に出合い右方向。砲台跡を目指してトコトコ進むと前方にハイカーさん3人組が見えました。ハイカーさんたちは端に寄って先に譲ってくれる様子でしたが、僕は少し手前で止まりエンジンを切って挨拶し「砲台跡はこっちですよね」と声をかけると「たぶんそうだと思うけど、初めてなので…」とのこと。今にも降り出しそうなドン曇りの天気だからハイカーはいないだろうと思って来たのですが、見かけたからには退散です。

 僕はやまみちを歩きもMTBもやってきたけど、オートバイに出合うと率直に迷惑でした。鳥のさえずり、木々のざわめき、葉のそよぎや自分の踏み音しか聞こえないところに、オートバイの排気音は迷惑以外の何物でもありませんでした。

 という訳で、砲台跡はあきらめて、ハイカーさんたちに頭を下げて反転。次は三浦海岸の高貫狙撃陣地跡を目指します。

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 この小さな穴から、上陸してくる敵を狙って銃撃するのでしょう。恐ろしいことです。こんな遺構が何気なく砂浜の片隅に残されているのも、とても違和感があります。

 次は岩堂山。三崎砲台跡と観測所跡に向かいます。

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 三浦台地の真ん中あたり、のどかな畑地に三崎砲台の門柱が残されていました。

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 「夏草や、つわものどもが夢のあと」

 まさにそんな感じで、遺構は畑地の片隅に埋もれていました。

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 畑では、スイカの赤ちゃんがたくさん生まれていました。スイカの赤ちゃんには毛が生えていること、今まで知りませんでした。何となくちょっと残念な気分。知らなければよかった…。

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 すこし離れたところ、岩堂山への登り口です。この先に三崎砲台付属の観測所があったのです。着弾地点を観測して、砲台に砲射方位角度を調整する指示を出すための観測所なのでしょうか。道端に車を止めて堂々と立ちションをしているおじさんはご愛敬。

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 上の写真が岩堂山のてっぺん、観測所跡に残る防護壁(?)です。正面ちょい左(オートバイのテールランプ直上あたり)が城ヶ島東端の安房灯台です。

 この後、風力発電が2基建っている宮川公園をまわって帰ろうかと思うも、あの巨大な白いプロペラが、あるはずの場所にない!!なぜだ??

 懐疑の念とともに走り、宮川公園に着いたけど、やっぱりあったはずのプロペラ塔がない!!できるだけ地元風に見えるおじさんに尋ねると、数年前に撤去されたとのこと。この辺のシンボルだったのに…残念…。

 そして帰路に。途中、想定内のガス欠を初体験。ふ~ん、こういう風になるんだなって、貴重な体験。フューエルコックリザーブにひねって最寄りのスタンドで給油、200.4キロ走って6.68リットル、燃費は30km/ℓでした。

 ちょうど雨がぽつぽつ降り始めてきたので帰ります。

 

おしまい。